氏名 高橋 稔

屋号
まほろばの里「藤助」・エコファーマー認定(H13.10.30認定)

職業
専業農業(百姓)・林業(樵)
住所 〒992-0261 山形県東置賜郡高畠町大字上和田1680

備考
学歴:東京農業大学農学科卒業
所属:高畠町有機農業提携センター(りんご部会)・農事組合法人 上和田有機生産組合
趣味:アマチュアレスリング(国体選手)
その他:300年余り続く農家です。米作りに憧れ就農。
←この写真が正装の姿です。

「有機農業」の定義は明確ではありませんが、農薬や化学肥料を使わないで行なわれる農業、あるいは減農薬、低農薬、減化学肥料などの生産も含まれると思います。いずれも、昔ながらの土壌の力(地力)を最大限に活かしてきた農業が有機農業の原点にあると考えています。最近の食への安全神話の崩壊、世界的な人口増やCO2増による気候温暖化などを背景に、大量生産・大量消費という食料生産の仕組みを見直す時期にあるかと思う一方で、経済のグローバル化の潮流の中で、昔ながらの日本の農業はますます厳しさを増してきています。

この様な状況の中、私ども有機農業提携センター所属の農家は、

「自分たちが食する農産物は可能な限り自然の姿で生産したい」

「食の素材を大切にして食卓で楽しみながら食したい」

「子供たちには安全・安心の農作物を届けたい」

「食が健康の基本でありたい」

このお手伝いができればと考え、農作物を提供しています。

この様な考え方を共有頂ける方に私達の農作物をお届けしたい。

私どもが考える「提携」は単なる「農作物の産地直送」ではなく、お互いの顔が見える関係、学生を中心とした援農など人と人との友好的つながり(有機的な人間関係)を築く中で進めて行きたいと思います。特に、都会で生活している皆様へは「私達が自給する農家の食卓の延長線上に、都市生活の食卓をおきたい」、あるいは可能であれば、時間の空いた夏休みなどには「一緒に農作業をして汗を流して頂いたり、語り合うことを通じて育成や収穫の感動を共有して頂ければ」と思っています。

共に有機農業を体験、共有し、後世に引き継ぐ里山保全など自然をも大切に維持する考え方も持ち備えていただくことも望んでいます。

これこそが持続可能(サステナビリティ)な仕組みの一つであると考えています。また、このような「いのちの繋がりの連携」(誠の連携)があれば、昨今の大規模災害などにも対応可能なレジリエンス(復元力)機能の一助にもなるものと考えています。

引き続き、有機的な環を拡げていく所存ですので、よろしくお願いいたします。


有機農業は土作りが基本


ほっかほっかの「完熟堆肥」を使用した土づくりを行います。

そのため乳牛を飼い、畦の草や藁、傷のついた林檎などを餌を与え、完熟堆肥作りを行っています。

これは昔から行ってきた当たり前の農業の営みです。

あくまでも自己完結できるプロセスを遂行してきました。

強い良い土壌には、良質な微生物(バクテリア)が棲みやすくなり、

さらに強い土壌を形成してくれます。

正のサイクルが毎年、巡り回ることで、さらに害虫や疫病に強い農作物が育ちます。

また、この営みを強固にするためには、里山整備も大切になります。

山が微生物で豊かになれば、山から流れる渓流の水が田や畑をミネラルで潤してくれます。

定期的に私どもは、山に入り、雪害などで立ち枯れた広葉樹なを伐採し、

薪や炭にして生活に活用しています。

当たり前のことができなくなる便利な社会には、ある程度のブレーキが必要と考えます。


土づくりは農の基本

−土づくりに始まり、土作りに終わる−

食物の育成には、肥料の三要素(チッソN、リンサンP、カリウムK*)などといった肥料分が多く含まれていることが重要です。さらに土の中に空気が十分含まれていることも、根の成長を促進し、植物の育成が活発化します。つまり、有機物が多く含まれていて微生物(バクテリヤなど)やミミズなどが気持ちよく生活できる環境です。この土作りのバランスを維持するには、化学肥料では継続的な土環境を維持することはできません。この土のバランスを維持するには、自然のゆっくりとした時間の流れを活用するしかありません。この時間の流れの中で、土の状態を観察、診断して、不足している肥料分や性質を調べて改善してやることが「土づくり」ということです。

*)NPK=葉果根(NPKは馬鹿ね)

<もみ殻炭づくり>

ある漁村の近くで畑を耕していた女性は、漁港ででる商売にならない魚を譲ってもらい、そのクズを畑の土の中に混ぜて畑を耕していました。長年、この作業を続けることで、見事な土づくりの成果がこの方の「土への愛着とこだわりそのもの」であると感じた次第です。この方は90歳を越す現役の農業人でした。

我が家では、牛の堆肥置き場で「藁のサンドウッチ」作りを行っています。それをミミズやバクテリアの力をかりて、じっくりと熟成させます。堆肥からはバクテリア活動による湯煙が立ち上がります。堆肥の中の温度は、60度以上となります。やがて香り高きビンテージものの有機堆肥が完成します。

また、お米のもみ殻を炭(燻炭)にして林檎園などに撒きます。さらに大豆などの殻といった副産物を土の中にすき込んでいます。

<藁と牛糞の堆肥>

このような土づくりを通じて、地力(ちりょく)を高めています。地力は人間の免疫力と同じです。微生物の働らきで有害な病原菌が増えるのを防ぎ、丈夫な作物を育ててくれる土の力のことです。環境の変化にある程度対応できる地力を維持、向上させることが農業の基本です。この様な土作りは時間はかかります。しかし、この土作りのシステムは代々、日本人が培ってきた百姓の知恵ということだと思います。化学肥料による作物生産は、生産性の高いものですが、継続的な生産システムとしては大きな欠陥があります。化学肥料を頼りだすと地力が低下し、大量の農薬にも頼らざるを得なくなる悪循環に陥ります。当然の帰結として、食の安全の面では不安がつきまといます。

これからも、土の健康状態を的確に観察し、よりよい土づくりに向けた手助けを行っていきたいと思います。有機堆肥が豊富に含まれた土はとても柔らかく、弾力性に富んでいます。有機肥料を入れた田畑は、化学肥料の土地と比べて地熱が高く、山背などで冷夏となっても根が良く成長し、その後、気候さえ回復すれば、一定レベルの収穫量は確保できると云われています。

是非、その手と足で土の温かさ、土のふかふかさを確かめてください。

山形高畠町上和田 藤助
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